害虫が発生する原因は?リフォームでできる害虫対策!
害虫が発生するのは、住環境や湿気などがおもな原因です。家の中でいやな虫に遭遇しないためには、リフォームで対策をするのが有効です。本記事では、住まいを快適に保つためのリフォームによる害虫対策方法をくわしく紹介します。虫が発生しやすいシーズンを迎える前に、家族が安心して過ごせる環境を作りましょう。
害虫が発生する原因を探ろう
私たちの日常生活において、害虫被害は避けてとおれない問題のひとつです。害虫が住宅に侵入し、生活環境を悪化させる原因はいくつか考えられます。
室内が汚い
生活する中でホコリや汚れは、どうしても発生してしまうものです。ホコリは衣類や布団、カーペットの細かい繊維、垢やフケ、外部から侵入した土や花粉が固まって発生します。しかしこれらは、ゴキブリやダニ、ノミなどの虫にとって理想的な食料なので、定期的に室内を掃除して清潔に保つ必要があります。
高温度・高湿度
多くの害虫は、生暖かく湿気の多い環境を好みます。たとえばダニは温度20〜30℃、湿度60〜80%の環境下で活発になります。ダニやカビの発生を防ぐには、湿気の溜まりやすいスペースの掃除を行い、通気をよくする工夫が必要です。除湿機やエアコンを使用して室内の湿度を適切に保ったり、換気を心掛け、湿気がこもらないようにするのも効果的です。
住居が劣化している
築年数が経過し、住居そのものが古くなると、家のさまざまな場所に隙間が生じ害虫が侵入しやすくなります。たとえば網戸の網目が破れたりほつれたりすると、そのわずかな隙間からでも、小さな害虫(とくに蚊やハエといった飛翔性の害虫)は容易に侵入してきます。また、シロアリは朽ちた木材をエサにします。シロアリの被害が深刻化すると、住居の耐震性が損なわれたり、雨漏りの原因になります。
害虫被害でよくある症状
害虫と呼ばれる虫はさまざまですが、とくにシロアリによる被害は気づかない間に進行し、家の構造に深刻な影響を与えるため、注意しなければなりません。ここでは、シロアリ被害の典型的な症状をくわしく解説します。
床がきしむ、凹凸がある
床のきしみは経年劣化が原因では?と勘違いされがちですが、シロアリが内部から木材を食べることできしみが発生します。経年劣化とシロアリ被害の違いは、床に不自然な凹凸が生じることが多くなる点です。床を歩いていて、一部だけ浮き上がっているような感覚がある場合や、ドアやふすまの建付けが悪くなっている場合は、シロアリを疑いましょう。
床下や外壁に蟻道(ぎどう)がある
シロアリは日光や外気を嫌う特性があるため、目に見える場所を移動することはほとんどありません。代わりに、シロアリは蟻道と呼ばれる土のトンネル(シロアリが安全に食料源にアクセスするための通路)を作って移動します。もし床下や外壁に土の筋のようなものがある場合、これは蟻道である可能性が高く、シロアリの被害を受けている恐れがあります。
壁・柱・床を叩くと空洞音が聞こえる
壁・柱・床などを叩いたときに、空洞になっているような音が聞こえる場合があります。これはシロアリが木材を内部から食べ尽くし、表面だけが残っている状態になっているためです。ほかの部分と明らかに異なる音がする場合も、シロアリによる浸食が進んでいると考えられます。
細かい木くずが落ちている
不自然に落ちた木くずはシロアリが柱や壁を食い荒らす際に落とした木材の残骸であり、被害の進行を示す重要なサインです。シロアリを直接見かけることは稀ですが、壁際や部屋の隅などに不自然に木くずが落ちている場合は、シロアリ被害を疑ったほうがよいでしょう。
防虫対策はリフォームで対応!
害虫やシロアリの被害は、リフォームによって解決できます。ここでは、効果的な防虫対策リフォームの方法を紹介します。
庭・外構のリフォーム
庭や外構のリフォームは害虫対策として有効です。たとえば、コンクリートやタイルを設置することで、地面の湿気を減らし、害虫の繁殖を抑えられます。また、日当たりと通風性を確保して、湿気のたまりやすい環境を改善し、害虫が好む環境を避けられます。さらに、人工芝を張ることも効果的です。これにより、害虫の住処となりやすい雑草を減らし、虫の侵入を防げます。
防虫網戸に交換する
防虫網戸は従来製品よりも網目が細かく、虫が寄り付かない素材でできており、ユスリカやチョウバエなどの害虫侵入を大幅に減少できます。部屋の中で小さな羽虫をよく見かける場合にとくに有効な選択肢です。
湿気対策を施す
湿気対策リフォームで害虫が発生しにくい環境を作ることも大切です。たとえば、壁や天井を調湿建材に変更することで、室内の湿度を適切に保てます。また、二重窓を設置すると断熱効果が高まり、結露を防げます。
さらに、床下換気扇を設置することで床下の湿気を排出し、シロアリなどの害虫対策にもなります。これらの対策は、住居全体で過ごしやすい湿度を保ち、快適な住環境を提供します。
LED照明に交換する
夜間、照明に集まる虫の光景をよく見かけますが、これは照明が発する紫外線に引き寄せられているためです。LED照明には紫外線がほとんど含まれていないため、住居の照明をLEDに変更することで、虫が集まったり侵入したりするのを防げます。
キッチン周りの設備を見直す
キッチンは汚れが溜まりやすく、虫にとって過ごしやすい場所です。つねに清潔にしておくことが重要ですが、多忙な毎日ではなかなか難しいでしょう。そこで食器洗い乾燥機の設置がおすすめです。かんたんに食器を洗えて、洗い物が溜まりにくくなります。
また、三角コーナーや排水口の生ゴミは害虫が引き寄せられる原因になりますが、ディスポーザーを設置すれば、生ゴミが溜まりません。悪臭の発生を防ぎ、ゴミ出しの手間も減らせます。
まとめ
害虫被害を防ぐためには、住環境を整えることが不可欠です。ホコリや汚れを溜めず、室内の温度や湿度を適切に保ち、網戸の劣化に注意し、住居の老朽化に対する適切な対策を講じることが大切です。とくにシロアリによる被害は、家の構造に深刻な影響を及ぼす可能性があります。適切なリフォームを行うことで害虫の発生を最小限に抑え、快適な生活環境を維持できます。日々の生活の中で少しの工夫と心掛けをすることで、害虫被害を予防し、健康で快適な住まいを守りましょう。